自閉症スペクトラム 失敗の乗り越え方

自閉症傾向の子は、失敗体験をしてしまうともう二度とやらないということになってしまいがちです。
そのため、「何度も失敗を経験させて習得させる」というやり方は大間違いである、ということを認識しておいてください。
できないどころか、自己肯定感が下がりまくり、最終的には何も挑戦できない・家から出られない子になってしまいます。
あくまで「本人がやりたいと言い出したことを無理のない範囲で」、が非常に重要です。

その上で、今回の話は自閉症傾向のないお子さん向けのものだとご理解ください。

子どもは成長の段階でだんだん他者を意識するようになります。
お友達は上手にできるけど、自分はできないことだったり、他人との比較の中でがっかりする場面が出てきます。
そんな時、どんな声かけをすると自信をつけさせてあげられるのか。
大学教授の井戸ゆかり先生はこのように言っています。

①テストで×をもらって落ち込んでいる時
NG「どうして間違えたの?」「次は間違えちゃダメだよ」と責める
OK「悔しかったね」と共感してあげる 一緒にやり直す

②問題が解けずイライラ・・・
NG「イライラしたって仕方ないでしょ!」と怒る
OK 話を聞き、悔しい気持ちを受け止める 簡単な問題から取り組む

③運動が上手にできないとき
NG「○○ちゃんは上手」と他の子どもと比較する 「もっと練習しないとダメ!」と言う
OK「頑張っているね」「もうちょっとだね」の声かけ 具体的なアドバイス「ここをこうするといいよ」

④自分だけ作品を褒められなかった
NG「仕方がない、ママも下手だったし」と言う
OK「ママは好きだよ」と言葉をかけたり、子どもの作品を家に飾ったりする

諦めそうなときは子どもの努力している姿勢を褒め、今はできなくても必ずできるようになること、失敗しても大丈夫なことを伝えたいですね。
大人でもそうですが、見て認められる、聞いて共感されることは自尊心を保つのにとても大切なことです。
子どもが失敗を乗り越え、少しずつできることが増えていく経験の中には、精神的な成長もあることを忘れずにいたいです。

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