自閉症スペクトラム 効果的な声かけ

自閉傾向の子ども、大人は「先の見通しをたてる」ことが苦手です。
スケジュールを立てる、目標を立てて行動する、初めての場所、イレギュラーな経験・・などなど。
未来のことを想像するのが苦手だし、誰だってイレギュラーには動揺するものですが、健常者が想定の範囲内である程度行動できるとしたら、それが極端に狭いのです。
さらに言葉かけも「この前こう言った」で応用は難しいところがあります。(一方で、こちらが覚えていないようなことでも、詳細に覚えていたりもします)
そのため、互いに誤解のないよう、その場その場で声かけが必要なのです。

●何かを選択するときには、本人に選ばせる

例えば、新しく始める習い事、習い事を辞めるとき、進学先、塾、など。
選択に必要な情報を親が入手した後に、本人に中立の立場で情報提供し、本人に決めさせることが大切になります。
親が「こっちがいいんじゃない?」とでも言おうものなら、意向通りになった後は「親がそう言ったから」と親のせいにし、意向に反した選択だったとしても「うまくいかなかったのは親のせいだ!なぜなら、親はこっちがいいと言ったから」といった具合に、彼らは人のせいにすることがとても上手だからです。
だから「これを選んでほしい」と思っていたとしても、決して子どもに悟られてはいけません。
あくまで、本人に始める・終える・選ぶを決めさせ、トラブルが起きるたびに本人に選択肢を見せ、選ばせます。
そうでないと、後で思わぬしっぺ返しを食らうことになるかたらです。

●自閉の子は、自分のやりたいことしかしない

失敗に弱く、傷ついてもう二度とやらない!になってしまうため、親は失敗しても次があるなんて考えず、失敗経験をなるべく積ませないことが大切です。
一度不安、嫌と思ったことをもう一度挑戦するのが非常に難しいのです。興味<<<<<<<<<不安感、なんだと認識してください。
苦手・できないことにチャレンジさせることがどれだけ危険なことか、お分かりいただけるのではないでしょうか。

●耳からの情報より、目からが良い子が多い(視覚優位)

うちの子がそうですが、過集中のときも注意散漫のときも、いくら声をかけても聞いていないことがあります。(大人のわたしもあります)
彼らに予定を伝える場合、カレンダーや時計が有効です。位置や形で目からインプットする方がしやすいようです。
例えば週末の予定、その日の予定はリビングのカレンダーに記入しておくと、それを見た本人はとても安心するようです。

●新しい環境は過程を見せる

環境の変化に弱い子が多いです。例えば引っ越しや修繕工事など、大幅に環境が変化する場合、事前に伝えたり見せたりすることで本人を安心させることができます。
進学先(保育園⇒幼稚園、幼稚園⇒小学校など)も事前に連れて行くのが良いです。
ただし、自分の中で区切りがついていないので、修了式などのセレモニーによって、気持ちが切り替わるまで行きたがらなかったり、今のままでいたいという姿勢をとったりします。

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